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溶かされてみる?
第10章 惑う心と誘う夢

さらっと…この人たちは何を言って!!
あたしはさっきのみんなの一連のセリフを思い出し、恥ずかしさに悶えながら、野獣共に文句を言おうとした瞬間…

「きゃー!!!」
「きいたきいた!!!?」
「羨まし〜〜!!」
「カッコいい!!!!」
「ますます惚れる〜!!!」

ああぁ…

喫茶開店後から聞こえていた黄色い声は、今の出来事のせいでさらに黄色さに磨きがかかり、尚、悩殺された女共は数知れず…

「盛り上げてくれてるねえ〜」
いつのまにか戻ってきていた融那があたしらを見ながら微笑む。

「…」
もうあたしは何から突っ込んでいいのか分からず、呆然と立ち尽くす、

「あれ〜?恋〜!恋〜!!」
「聞こえてるよ…融那…」
あたしの顔の前で手をひらひらとさせながら楽しそうにする融那。

こいつ…はなからこれ狙ってたな絶対…
あたしはますます罠に陥った感に襲われた。

「それにしても…」
誰も口を開かなかった中、彰さんがあたしに向かって言葉をかける。
「か…可愛いな恋…」

カアアアアァ//////
この人は…いきなり何を!!!

少し頬を染めながら、その倍以上に顔を真っ赤にするあたしをまっすぐ見て、恐ろしい褒め言葉を落とす彰さん。

「彰エロオヤジみたい〜」
しっしっしと皐君があたしに抱きついて、彰さんに文句をつける。
「こ…皐君!!」

ち!近いってば!!

「エロ!!んなことないだろ!!」
ムキになって皐君に反論する彰さん。

「恋ちゃんセクシーだねぇ〜」
ついつい襲いそう〜なんて呑気にあたしの髪を撫でながら黎泱先輩はそう言う。

だだだから…なんでこの人たちはそんな恥ずかしくなるようなことを次々と…!!!

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