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溶かされてみる?
第11章 嵐の予感
「黎泱先輩!!」
「ごめんごめん〜」
絶対わかってない…
「ていうか…黎泱先輩のその格好…」
よく見るとマントを羽織り、どこかの貴族のような格好をしている黎泱先輩。
「あ!これね…コンセプトなんだと思う…??」
なんだろう…ゴーストハウスだから…
「フランケンシュタイン??」
「わ〜傷ついた〜…」
ヴァンパイアだよ〜と面白がってあたしに衣装を見せる。
あぁ!たしかに!!
納得したあたしのことをみて黎泱先輩は不思議そうな顔をする。
「でもお化け嫌いな恋ちゃんがここに??」
「あーー!!!こ、胡乃さん!」
「胡乃さん…??」
危ない。すっかり本題を忘れるところだった…
「胡乃さんが帰ってきてるんです!!」
「あ、ちょっと待って…胡乃さんてあの胡乃さん??」
「そうですそうです!!」
どうやら黎泱先輩も知らなかったようで
あたしがそう告げるとびっくりした顔をしていた。
「律先輩は??」
「律は最後らへんのとこにいると思うけど…」
「さ!最後…?!」
ぜぜぜぜ、絶対無理!!
黎泱先輩の話の内容からして、律先輩を呼びに行くには
最後のほうまで進まなければならないということだ。
「れ…黎泱先輩…」
絶望感に満ちた情けない声で、黎泱先輩に助けを求める。
黎泱先輩、一緒についてきてもらえないかな…
「ふふ…な〜に?恋ちゃん」
きっとあたしがどうしたいのか気づいたのだろう。
ニヤニヤと笑いながら黎泱先輩はあたしに聞く。
「一緒に…いくことってできますか…」
あたしは黎泱先輩を見て、必死に頼む。