この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
溶かされてみる?
第11章 嵐の予感
ガチャ…
……
何もいない…??
あたしは恐る恐る進んでいく。
誰もいないのかな…
あたしがホッとした瞬間…
ガバッ!!!
「んん!…ッ!!…」
口を誰かに抑えられ後ろから抱きしめられた。
誰!?
口が塞がれていて、あたしは叫びたいのに叫べない。
あたしが必死に抵抗しようと暴れていると…
「馬鹿、落ち着け!俺だ、恋」
「ふふへんはん?(律先輩?)」
「ああ」
あたしの口に当てていた手を離し、律先輩はあたしを向かい合うように向ける。
「りっくんだ…」
「おっおい!」
つい安心したあたしはその場にへなへなと倒れこむ。
こっ腰が…抜けた…
「黎泱から連絡きてそろそろ恋がこっちくるだろうからって」
ちょっと脅かそうと思ったらこれか…と律先輩は申し訳なさそうに頭をかく。
「はは…すみません…」
あたしは苦笑いしながら律先輩に謝る。
「いや、俺も悪かった、立てるか?」
そう言いながらあたしに手を伸ばす。
「は、はい…」
だがあたしは立てず…
「うわぁっ!!」「おい!!」
あたしは律先輩の手を引っ張ったまままた倒れこむ。
ったたた…くない…??
よく見るとあたしを庇うように律先輩はしりもちをついていた。
「ご、ごめんなさい!!」
「お前はよくこけんな本当」
「つ…つい…」
いやあたしついってなんだよ!!
ついで何回もこけるやついねえよ!!