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溶かされてみる?
第11章 嵐の予感

「どっかうってねえか??」
あたしを見ながら律先輩は心配そうに聞く。
「大丈夫です! ありがとうございます!」
ふいにあたしは律先輩を見た。

…?!!
「ぷっ…ふふふふ」
「あ?」
「律先輩が…ケモ耳って…ぷっ…」
「おいてめ…」
よくよく見ると律先輩は狼男の役らしく、頭にケモ耳をつけていた。
いつもとのギャップがありすぎてなんだか可愛い。
笑いが止まらないあたしに、律先輩は不機嫌そうに言う。

「俺だってこんなのしたくねえよ」
「いやでも…似合ってますよ…ふふふ…」
「てめ…そろそろ笑うのやめねえと…知らねえぞ」
律先輩はあたしの手を取って、ジリジリと距離を縮めてくる。

「へ!ちょっ…律先輩!近い近い!!」
「近づいてんだ、近いのは当たり前。」
「何する気ですか!」
あたしは必死に律先輩を止めようとするが、意味なくあたしは後ろの壁まで押し付けられる。

「笑ったお仕置き。」
俺今狼男だし…と律先輩は妖しく微笑んで、
「ん…ッ…あぁ…ふ…」
「ンな顔すんな」
「律先ッ…輩が…ぁん……」
「俺が…なに…?」
律先輩はあたしに溶ろけるキスをしながら、口内を舌でかき回す。
あたしはそのキスでなにも考えられなくなる。

「ったく」
そう言って律先輩はあたしから離れる。
「は…はっ…」
乱れる息をあたしは整える。

「これに懲りたら笑うな馬鹿」
「ごめんなさい…」
律先輩はすこし笑いながらあたしを見てそう言った。

「にしても、お化け嫌いな恋がなんでここに?」
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