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溶かされてみる?
第13章 一難去ってまた一難
あたしは皐君を追いかけて教室に入る。
「女なんてみ〜んな変わらない」
「え…?」
「…基本自分の都合なんだよ」
皐君は窓側に立ちながら、傷ついた顔をしてそう呟く。
「かっこよかったら、頭がよかったら、優しくしたら、評判がよかったら」
「こーちゃ「女なんて隣にいたら自分の株が上がる男を並べたがる」
皐君はいらだった声と表情であたしを見ながら話す。
「何度も言われてきた、皐と一緒にいたらみんなに褒められるって」
「でも少しでも欠点があると全部俺になすりつけてくる」
「まるで母さんみたいだ。」
そう言った皐君の表情は今まで以上に辛い表情だった。
「小さい頃から、母さんは俺のことなんかに目もくれず、いつも色んな男の家に出歩いて、家に帰ってきたと思うと怒ってて、またお前のせいで男が逃げたって」
「俺がいるから邪魔なんだって」
「あのときみんなに出会って、俺は母さんと離れてあのシェアハウスに移ることになって」
「母さんみたいなやつとは一生関わりたくないって、そう思ってたのに」
「どの女も考えてることはみんな一緒」
「だから俺はおんなじことしてやろうとおもった」
皐君は切なそうな声であたしに背を向けて呟いた。