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溶かされてみる?
第15章 大人の世界


そしてとうとうパーティー当日。

学校が終わり、帰宅したあたしたちは準備準備でてんてこ舞いだった。

ダイニングにて…

「は〜…スーツだりーな…」
「りっくんがスーツとか笑える」
「皐殴るぞ」
「まあまあ〜落ち着いて律。俺先に行くからみんな後でね」
「おう!黎泱また後でな!」
「彰ネクタイ曲がってんぞ」
「暁翔!悪いな」
「みんな準備はできましたか?」
「恋ちゃんがまだだよ」

一方、あたしは…
「背中のファスナーが上がらない…」
暁翔さんからもらった今日のお召し物を全部つけ終わったのはいいが、肝心なドレスの背中のファスナーに手が届かない。

あの時は…暁翔さんが上げてくれたから…

どうしよ、これでダイニングなんかいったら恥ずかしいしでも、もう時間だし…

コンコンコン…
「恋?準備はできましたか??」
遠哉さん?! ナイス救世主!!
悩んでいるあたしの部屋に遅かったら心配だったのか遠哉さんがきた。

ガチャッ…
「遠哉さん!」
「恋!…ってなんで半分脱げている状態なんですか…」
「背中のファスナーを上げて欲しくて…」
いざ頼んだのはいいが、男の人にこれを頼むってすごい恥ずかしい!
「はあ…まったく…」
そう言って遠哉さんはあたしのドレスのファスナーに手をかける。

「はい、上がりましたよ」
「ありがとうございます!」
あたしは遠哉さんの方に向き直した。
急いできちゃったし、どっかおかしいとこあるかな…

気になったあたしは遠哉さんに
「おかしくないですか??」と言った。

「…綺麗ですよ」
ちゅ…
あたしの姿を見て遠哉さんは微笑みながらそういい、あたしのおでこにキスをした。
「遠哉さん!!」
「誰にも見せたくないくらい、とても綺麗です」
この人は…恥ずかしがりもせずそんなセリフを…!!
さすがTHE 天然…

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