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溶かされてみる?
第17章 招かれざる男

「そうだったんだ〜」
あたしを見ながら環鹿さんは笑う。
「あ、あの…?」
「いや吾妻に昔よく話されててね、恋さんの話」

あのとおくんが…??
どんな話してたんだろ…

「とおくんがあたしの話を?」
「そうそう!あの顔見てすぐ勘付いたね!吾妻の好きな子なんだって」
「なっななな!そんなこと!」
いきなり何言い出すかと思ったら…!!

「あ、関係ない話ばっかしてたら説明会終わる時間だ!これ、よかったら僕の名刺」
「ありがとうございます」
環鹿さんに名刺を差し出され、あたしは受け取る。

「いつでも相談にのるからね」
「わ、わかりました!」

なんかイマイチ掴めない人だけど…
悪い人じゃなさそう…??

「それじゃあ教室戻ります、ありがとうございました!」
あたしが椅子から立ち上がると、説明会の終わる放送がちょうど流れ、環鹿さんに礼をして教室に帰った。

「心愛恋ね…」
あたしの背後で不敵な笑みを浮かべる環鹿さんのことなど知ることもなく…
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