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溶かされてみる?
第17章 招かれざる男
〜♪〜…
〜〜♪〜…
…何…音??
「ん…んぅ…」
寝ぼけながらも近くから聞こえる音に布団の中にくるまるあたしは反応する。
「スマホ…?」
重たい瞼をこすりながらあたしはすぐ横のスマホを手に取る。
「環鹿さん?…環鹿さん…」
環鹿さんって…
「え!環鹿さん?!!」
完全に思考回路が停止していたあたしの頭は、スマホの着信の名前を見た途端に動き始める。
覚醒するまでに時間がかかってしまったため、あたしは急いで電話を出る。
「もしもし!!」
「あ、出た出た!朝早くにごめんね、恋さん」
焦って電話に出たあたしとは真逆に落ち着いた声で話す環鹿さん。
「いえいえ、全然です!それにあたしもお礼が言いたかったんで」
今日が学校休みでよかった〜。
学校ある日だったらきっとバタバタしててより一層気づかなかっただろうな。
「昨日電話出られなくてごめんね。まさか、そのお礼の電話だった?」
「忙しいかなとは思ったんですけど、その日にお礼を言っておきたくて連絡しただけなんです!あたしも夜遅くにすみません!」
「全然いいよ。僕も出られなかったお詫びというか、今日って空いてるかな?」
「今日ですか?」
今日学校創立記念日で休みなだけだし…
何にも予定なんてない。
「今日なにもないですよ」
「よかった。じゃあ12時に駅前で待ち合わせで」
「あ、【プツッ…】
ツーツーツー…
あちゃ…どうしよう。
予定空いてるとは言ったものの…
とおくんには会っちゃダメって言われてたんだった。
でももう電話切れちゃったし…
少し会うだけだし、そんなとおくんがきにするようなこと何もないか…!
それにとおくんと環鹿さんの間に何があったか分かれば、2人はまた仲良しになれるかも知んないし!