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溶かされてみる?
第17章 招かれざる男

そう思い、あたしは12時の待ち合わせに間に合うように準備を進めた。



「恋さんこっち」
「あ、すいませんお待たせして!」
あたしは無事駅前で環鹿さんと落ち合った。

「じゃ、行こうか」
「どっどこ行くんですか??」
環鹿さんは上機嫌であたしの手を引き、歩く。
「行ったらわかるよ」

結局そのまま、環鹿さんの車に乗ったあと…



「…わぁ、すごい。」
連れてこられた場所はいかにも和っていう感じで質素なりにも趣があるすごく綺麗な家だった。
「さ、入って入って」
「え!ここって…」
「僕の書斎っていうか家っていうか…まあそんな感じ」
「は…はぁ。」
まあそんな感じがぶっ飛びすぎてどんな感じか全くわからない。

「お邪魔します…」
恐る恐る環鹿さんに続き家に入る。

すごい…
廊下がピカピカで花が彩りよく飾られている。

「かわいい花…」
「僕からしてみれば花よりそうやって素直に笑う恋ちゃんの方が可愛いよ?」
「そんなことないです!」

最初に会った時はすごい真面目そうな感じだったのに、今となってはあんな冗談をかますくらいのラフさ…

完全に環鹿さんのペースに飲み込まれてる…

「あ、これってとおくんだ!」
応接間らしき畳の部屋に額に入っている写真があった。
その写真にはまだ大学生の時の遠哉さんと環鹿さんが写っていた。
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