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溶かされてみる?
第17章 招かれざる男

サラッ…

…何か気持ちいい…??

「…んん…」
重たい瞼を開けると…
「おはよう、恋」
「あれ…とおくん…?」
目の前であたしの髪の毛を撫でていた遠哉さんがいた。

とおくんが隣に…



そうなった経緯が全く思い出せないあたしは必死に考えていると…
「昨日の恋はいつも以上に淫乱で艶やかでしたよ」
「な、ななっ!!」
いつもの冷血な雰囲気ではなく、遠哉さんはあたしに優しげな微笑みを浮かべる。

あたし…昨日…
環鹿さんと会って…!!

やっと整理できた昨日の記憶をたどりながらあたしはどんどん顔が赤くなる。

媚薬のせいとは言えど…あたしなんてことを…!!
昨日のことを思い出していくうちに、脳裏に蘇る昨日の情事。
遠哉さんの顔がまっすぐ見れなくてあたしは下を向く。

「恋」
「と…わっ!」
遠哉さんに名前を呼ばれて、返事をしようとした途端に抱きしめられるあたし。

「あいつに…何もされなくてよかった…」
ずっと心配してくれていたのだろうか…
遠哉さんの声は安心したような声と一緒に少し寂しげな声が混じっていた。

「ごめんなさい。とおくん」
そもそも遠哉さんに言われてたのに、あたしが2人で会おうとしなかったらよかった話で…
「いいんですよ恋、私もよく説明してませんでしたし」
「2人は…何があったんですか??」
遠哉さんは少し苦虫を潰したような顔をしながら、あたしを見て話し始める。

「昔…」
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