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溶かされてみる?
第20章 デートという名の争奪戦?
甘い空気が漂っていたあたしたちの間に
聞こえた大きい聞き覚えのある声ー
「やっと見つけた!!」
「こーーーーうーーーー!!!!」
そう、こうちゃんだった。
「なに、黎泱。そんな怒ったって知らないからね。むしろ怒りたいのはこっちだよ、いきなり恋ちゃん独り占めしちゃって!」
「今、皐がね入ってこれる空気じゃなかったんだよ?わかる?皐」
突然のこうちゃんの登場に、珍しくれおくんも怒っていて…
「知らないし〜入ってこれたもん、黎泱と恋ちゃんの空気とか知らなーい」
こうちゃんもれおくんのお叱りに全く動じることなく
むしろ真っ向からバッスバス切っている。
「皐は本当に…空気がよ「恋ちゃん!!」
なにかをこうちゃんにいっているれおくんの声を遮って
こうちゃんはあたしの名を呼ぶ。
「は、はい!!」
こうちゃんのあまりの勢いに圧倒されつい声が…裏返った。
「さあ〜!こんな天然王子アホ黎泱ほっといて!」
「こ、こうちゃん!」
あたしの手を引いてこうちゃんはおもむろに走り出した。
「あ、こら!皐!!」
突然の出来事にれおくんも驚きながら追いかけてくる。
「恋ちゃんしっかり手を握っててね!!」
「わわわ、わ!!!」
さっきより速いスピードで走るこうちゃん。
そうしてあたしたちは道をかけていった。