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溶かされてみる?
第20章 デートという名の争奪戦?



「は…っは…こ、…ちゃ…」
一体どのくらい走ったんだろう。
あたしの酸素は、身体は、もう限界に達していた。

「わ、ごめん恋ちゃん!! そこのカフェ入ろう!!」
夢中で逃げていたこうちゃんは
あたしの凄まじい顔を見て青ざめ、
近くのカフェで一休みすることにした。

…そして無事席に着いたあたしたち。

「き、き…つかった…」
「ごめんね、恋ちゃん!黎泱のやつ、体力アスリート並みだから」
つい逃げなきゃって思ってと
こうちゃんは申し訳なさそうにあたしに言う。

「あ…」
れおくん…

さっきのことを思い出して、
あたしは自分の顔が赤くなっていくのを感じた。

「黎泱となんかあった??」
その変化を見逃さないこうちゃんが
いつのまにか頼んでくれたアイスココアを飲んでと言いながら聞く。

「〜っ…」
ありがとうと小声で言いながら
あたしはアイスココアを口につけ口籠る。

「…テーマパーク来る前にもいったけどさ、お楽しみはこれからだよ恋ちゃん」
「え?」
あたしはアイスココアを見ていた目線を
こうちゃんにうつすと
まるで獣のような力強い瞳があたしを射抜いた。

「恋ちゃんのこと、俺がもらうから」
「こ、こうちゃ…っ」
その情熱的な瞳に囚われ、目を逸らせないあたしに
こうちゃんは優しいキスを落とす。

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