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溶かされてみる?
第20章 デートという名の争奪戦?

「ここ…」
「座って座って、ここまだオープンしてないとこだから」

テオさんが連れてきた場所は
エリア内では中々規模が大きくお菓子の店だった。
お土産もカフェも兼ね備えているこの場所。

まちがえなくここオープンしたら、
みんな飛びつくだろうなぁ…

中に入りカウンター席にあたしは座り、
テオは向かいで飲み物を出してくれた。

「…あ!まさか、テオさんこの店の?!!」
「あら、体力ない割に、頭は冴えてるのね!!」
「一言余計です!!」

全くテオさんったら!!!

「彰から黎泱くん経由でお願いがあってね〜、ここのテーマパーク内にノルンのお店作ることになったの」

これでもここの店長なのよ〜と
テオさんは鼻高々な様子だった。

「すごいですね、テオさん!!」
「テオさんの作るお菓子美味しいから、大人気になるよ!!!絶対!」
「当たり前じゃない!!オープンしたらじゃんじゃん子どもからおばあちゃんたちまで虜にしてあげるんだから!!」

…テオさんはすごいな。
ちゃんと前に一歩ずつ進んでて…

「かっこいい…」
「何よ、恋。私に惚れたの??」
「な!そういうことじゃなくて!」
「私に惚れるのはいいけど…」

テオさんはそういうとあたしの耳元に顔を近づけ

「…火傷じゃすまなくなるから、やめておきなさい」

いつもとは違う高めの声ではなく、
腰まで響くような低めの男らしい声だった。

「テ、テオさ…「テオ!!!!!」

!!!

突然扉が開き、テオさんの名を呼んで来た人は

「彰さん!!」
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