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溶かされてみる?
第21章 流れていく時間

「お邪魔しま〜す」
「いいよいいよ!今日どっちも夜帰ってこないから!」

そしてあたしたちは放課後を迎え…
現在、言い出しっぺである融那の家…

融那のお母さんは、バリバリのナースで
お父さんは凄腕のお医者さん。

そんな2人の面影を全く融那を見ても感じないけど…
でも頼り甲斐があるとことかはすごいわかるかも…
…本人に言ったら絶対怒るから言わないけど。

「よし、じゃあ作ろうか」
冷蔵庫からいろんなものを出したり
机に様々な物品を並べた融那が当たり前のようにそう言った。

「は?」
状況が見えてこない…
そんな感情を抱きあたしは気の抜けた声を出す。

「だから作るの!」
「何を…??」
「チョコよ、チョーーーコ!!」
「作るのはいいけど…前も作ったんじゃないの?」

今日それで持ってきたんだよね…?

「この鈍ちん!!あんた今日が何の日か分かってる?」
「今日…??」
えっと…今日2月14日だから…

「2月14日…」
「そう…それは何の日なの?」

14日??だれかの誕生日だっけ?
いや、みんな違ったはず…
融那も違うし…

最近みんなとあんまり話してないし…
誰かの大事な日だとか…??

色々考えを巡らせてはどんどん深みにはまるあたし。

「嘘でしょ?思い出せないの?」
心底を呆れてながら、そんなあたしを見て驚く融那。

「なんかの日だっけ?」
「2月14日でチョコよ?!」

2月…?チョコ…


……

……っあ!!!!

「豆まき?」
「それは節分だっての!しかも日にち違うし!!」
「ナイスツッコミ〜!!」
「恋…真面目に考えなさいよ…」
「ごめんって…!!悪かった悪かった」

にしても…
本当何の日だっけ…

わざわざチョコを作る…2月14日…
チョコを作るってことは食べる?いやあげる?
んー…

ん…ん?…
……
!!!!!!!!

「ば…ばばば…」
「バ?」
「バレンタインデー…」
「はぁ…やっとか…」

すっかり忘れてた…
バレンタインデー……
そうだ、全く考えてなかった…!!!!
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