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溶かされてみる?
第21章 流れていく時間
「おーい、戻ってこーい恋。」
「どうしよう、融那…」
みんながどんなの好きなのとかきいてもないし、
そもそもみんなに全然会わないし…
受け取ってもらえるかも定かじゃないし…
「迷う前に手を動かせ!心で生きろ!」
目の前で元気はつらつに決めポーズを繰り広げる友人。
「ってかそもそも融那、なんでそんなやる気なのよう…」
「え…!!!」
融那自身、料理はあまり得意な方ではない。
なんでこんな張り切ってるんだろ、
しかもこの挙動不審具合…
「はっはーん…」
「な、な、なななによ、恋」
「た・つ・みくんか♡」
「な!!!」
手持ち無沙汰で持ったボールを、動揺で床に落とす融那。
「なになに!!やっぱり進んでんでしょ!!どこまでいったの!」
「何にも進んでないから!!や、やめてって!!」
いつも容姿端麗な融那だけど…
こんな乙女でお茶目なとこもあるんだよね〜
「チョコあげるんだ〜」
「…ずっと返事、待たせてるから…その…」