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ラブプレイ〜Hな二人の純愛ライフ〜
第7章 スローなラブで
俺は自他共に認める負けず嫌いだ──


だから芸能界でも生きてこれたのかも知れない。

演技の上手いやつが居れば歳なんて関係なしに越える事だけを考えて突っ走った。

俺の才能は天性ではなく間違いなく努力の積み重ねに依って出来ている。

だからスタッフも認めてくれるし芸能界に味方は多い──


俺は愛されて育ってきた……



きたんだよ──


それなのに……


「なに考えてこんなキャベツ切っちゃったの?もしかして夏希ちゃんバカ?」


「……つい昔を思い出して気が付いたらそうなってたんだよ…」

バイトから帰ってきてボール山盛りの千切りキャベツを見て呆れ顔でいう。

「昔を思い出してキャベツ山盛り千切りするってどんなヤツよ?」


目の前に居るじゃん…。



彼女には…愛される努力をもっともっとしなきゃいけない──


芸能界より手強い気がする。


「野菜沢山食べて貰いたかっただけじゃん…」

煮込みハンバーグの様子を見る俺の肩に顎を預けて腰に手を回しながら彼女はクスクス笑った。

「そんなにあたしの健康に気を使ってくれたんだ?」

「そうだよ…わかってんなら見逃して」


「ダメ、気を使うなら頭も使いなさい」

その言葉にちょっとムカッとした。

「俺、普段すげー頭回転いいんだけどっ?クイズ番組だって正解率高いしっ…」

世渡り上手だしっ…


「これで?」

それでもキャベツの山盛りを指差して俺の訴えをあっさり退ける。

「しょうがないよ…」

山盛りのキャベツを隅に追いやると後ろから抱き着いていた晶さんをキッチンに抱き上げた。
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