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第6章 信の恋

「例え、怒られたと自分が感じたんだとしても、それは自分の為になるって考えれば良くないか？」
「怒られてるってのは理不尽な時に使うもんだ」

「・・・はい」

「・・・ってな。偉そうに言ってごめんな」

少し恥ずかしそうに後藤君が顔を背けた

自分が恥ずかしくて・・・
幼稚で・・・
自分のミスを谷川先輩のせいにする所だった


「谷川先輩の事・・・よく理解ってるんですね」

「ん？というか・・・こんなんで怒ってたら先輩の身がもたないよ」
「俺なんかこんなミス、自慢じゃないけど何回もあるしな」

「そうなんですね」

少しホッとした

「それから・・・敬語、使わなくていいよ」

「え？」

「同期で同じ年だろ？」

「知ってたんですか？」

「当たり前じゃん。刑事だし？」

なんてクスクス笑う後藤君



どうした？
私？
胸がドキドキとうるさい

何？
その笑顔・・・
反則なんですけど・・・


「ってか以外だな」

「え？」

「時田って・・・器用で失敗しなさそうじゃん」
「案外、不器用な所もあるのな」

「自分・・・不器用ですから」

「誰の真似だよ」
「時田って・・・面白いな」

って、後藤君の満面の笑顔


不器用で良かった
面白くて良かった

ミスしちゃったけど・・・

後藤君の笑顔が見れて良かった・・・