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あなたがすきでたまらない
第11章 このはvs・・・
啓介side

このはから遅くなるとメールを貰っていたが少し遅すぎないか?
俺はこのはに取り付けていたGPSの画面をじっと見つめた

さっきからこの辺りから進んでいない
何度かメールを送っても返事がない

(気がついていないのか?)

嫌な予感がして俺は親父に断り道場を後にした

ここからならこのはの居る場所はそう遠くない
俺は走りながらこのはに電話をかけた

出ない・・・
嫌な予感が当たってなければいいが・・・
もし、変な奴に絡まれてたら・・・

俺の背中に嫌な汗が滲む
俺は更に走る足を速めた

もうすぐの所で俺の足は速度を緩めた
制服を着た学生が4人
見た事のある顔だったからだ

4人はこちらに気がついてないのか?
俺が居るとも知らずに話していた

多田 優(ただ ゆう)俺の道場に習いに来てる学生だった
いつもは私服で道場に来てるから忘れてたんだ
優も天高生だって事・・・

その優が

「だって・・・結婚してんじゃん」

俺の事だろうな
このはも居るって事は・・・

「「ええ~~!!」」

幼馴染ペアがものすごい声で驚いている

「それ本当なの?多田君!!先輩が結婚してるって?」

「ああ・・・プライベートな事だからそう言った話は稽古中しないんだけど、師範と話してる先輩の会話、聞こえちまったしな」

俺と話してる先輩・・・信だな
優からすれば確かに先輩だ。
同じ道場の卒業生だもんな

「このは。本当なの?」

紺野さんがこのはに詰め寄る

顔面蒼白のこのは


「本当だよ」

一斉に皆が俺を見た

このはを心配して紺野さんが俺に問い詰める
そっか・・・
このはを友達だって思ってくれてるんだな

なら・・・

「・・・わかった。じゃあ家に来るといい」

不安げな顔をするこのはに俺は
(大丈夫)
の意味を込めてコクンと頷いた

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