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奴隷メイドオークション ~正しいメイドの育て方~ 改訂版
第16章 梨香の事情と相談
不安なのは時給が理由だと、自分に言い聞かせるように考えていた。
「ん……。前にも言ったけど、次のメイドが来るのは、美桜が色々出来るようになってからだと思うよ……」
「色々……。はい……」
ご主人様にご奉仕して、気に入られようとする覚悟は出来ている。
だがまずは普通のセックスに慣れて、食事中でも廊下でも、人前でも出来るようにならなくてはいけない。
それは分かっているが、経験も無い今はまだそこまで考えられない。
「1年くらいは先かもね。次男だけだから。ロリータを2人いっぺんに買って来たのは。まあ、ロリータのオークションは、半年か1年に一度くらいしかないしね」
「そうなんですか……」
「私達が出たようなオークションは、3ヶ月に一度くらいやってるんだって。最近、倒産や自己破産とかが多いからじゃないかなぁ……」
私も愛さんも、父親の会社の倒産が原因だが、一般家庭でも少し前から貧困が多いのは授業でも取り上げていた。
セックスする日が決まった。それに安心して、ご主人様は次のメイドを買うかもしれない。
今日を逃したらロリータのオークションが半年先なら、充分考えられる。それに長男も次男も2人ずつメイドを持っているから、ご主人様も追いつきたい思いがあるかもしれない。
「愛さんいますかぁ!」
入り口の方で聞こえたのは、奈々ちゃんの声。
「はーい。いるけど?」
「愛さんのご主人様がぁ、お呼びですよぉ」
走って来た奈々ちゃんが、息を切らせながら言う。
「色々探してくれたんだ? ごめん。ありがとう。じゃあね、美桜」
愛さんはグラスを置き場に置くと、何故か奈々ちゃんも一緒に走って出て行ってしまった。
「何? 騒がしいけど、何かあったの?」
入れ違いに来たのは梨香さん。走って行く2人の方を見て、不思議そうにしている。
「いえ。ご主人様に呼ばれてる愛さんを、奈々ちゃんが探しに来ただけで。奈々ちゃんは、釣られて走って行ったのかも……」
「奈々らしいね」
笑いながら梨香さんがアイスティーをグラスに入れている。
「いい? ご一緒して」
「はい」
梨香さんが笑いながら、愛さんの座っていた椅子に座る。
私もホットコーヒーを持って座り直した。