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奴隷メイドオークション ~正しいメイドの育て方~ 改訂版
第1章 オークションとご主人様
アナウンスが会場に響き、歓声を上げる男もいた。
何も解らない。どうしてこんな格好で、男達の前に出なければいけないのか。どうして自分の体のサイズや、処女だと知られているのかも。
《新品、特上品の為、1億5千からです》
アナウンスが流れた途端、会場から声が上がる。
「1億6千!」
「1億6千500!」
「1億7千!」
「1億7千500!」
まるで競売のようだと思いながら、私は聞いているだけ。
「3億!」
その声に会場が鎮まる。競っていた数字よりかなり大きく出され、諦めたような雰囲気。
《はい! 11番、美桜。3億円で落札です!》
呆然としていると男にステージの後ろから降ろされ、廊下の先の別の部屋に入れられた。ドアにも、11番と大きく書いてある。
窓やテーブルなどは無いが絨毯とベッドがあり、さっき脱いだ服を入れた袋も置いてあった。部屋は狭く、ベッドが半分を占めている。
スケスケのワンピースを脱ぎ、すぐに下着と制服を身に付けた。
ベッドに座っていると通風孔から激しく空気の吹き出す音がして、激しい睡魔に襲われる。耐えようとしたが、私はすぐに何も解らなくなってしまった。
◆◇◆ ◆◇◆ ◆◇◆ ◆◇◆
気が付いたのは、柔らかいベッドの上。
ベッドのすぐ横の絨毯の上に、履いていた靴がある。絨毯の毛足は殆どなく、土足での生活らしい。一見チープに見えるが、絨毯の毛足が長いと靴で歩きづらく、滑りやすくなってしまう。
畳んであった靴下と靴を履いて、部屋を見て回った。
広いワンルームで、ベッドの反対側の壁には作り付けの長くて広いテーブルに椅子が二脚。キッチンやトイレと風呂場。大きなクローゼットには、私の体型に合う服や下着。靴も何足かある。
部屋を見て回っていた時、ノックの音に身構えた。
「目が覚めたようだね。おはよう。気分はどう?」
20歳そこそこに見える青年。スリーピースもネクタイも、身に付けているのは全て高級ブランド。背が高くスリムで、少しキザなインテリ系の印象。
「ここは、どこ? あなたは、誰なの?」
立てた人差し指を振りながら、青年が口の端を上げた。
「あなたじゃなくて、ご主人様だよ。君は、僕が買ったんだから」
「買った……?」
「そう。さっきのオークションでね」