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ロリちゃん作品集 (一章読み切り式)
第13章 人気アイドルちゃん
今日はやっと土曜日。ロリちゃんと会える日だ。
勿論、毎日行ったって構わないが、会社員の俺には支障が出る。
戻って来る時間は行った時と変わらないから関係ないが、体の疲れやその日会ったロリちゃんのことを考えて、会社ならボーっとしてしまう。
でも土日休みの土曜なら大丈夫。日曜にロリちゃんを思って、月曜には次の土曜を考えれば、また一週間を暮らして行かれる。
そんなことを考えながら俺は準備をして、黒いシミに入った。
着いたのは草原。見回す限りあるのは、すぐ前の街だけ。
俺は急いでその街に入った。
街は赤と緑の装飾だらけ。どうやら、クリスマスセールをやっているらしい。
覘いた店の物は、また100分の1以下の値段。街の人々は、RPGの世界観の服を着ている。
俺はいつもの感覚で繁華街へ行くと、歩きながらロリータの店か見て回った。
「お客様! 王族の方ですか」
最後だけを小さな声で言う呼び込みに足を止める。
「今日はちょうどこれから、セリナの特別出演の日ですよ。入場料は800円ですが、席はもう残り僅かです。40席限定なので」
「セリナ?」
「ご存じないですか。王族の方ならそうかもしれませんねぇ」
男は俺の服装を再度確かめて言う。
俺は長袖Tシャツにジーンズ。それに鞄を斜め掛け。
いつものことだが、これが王族の格好に見えるらしい。それにも慣れてしまった。
「セリナは、この辺りの街で人気のアイドルです。うちの店だけが特別に、月一の定期公演を頼んでるんですよ」
「若いの?」
「勿論です。確か、11か12歳くらいです」
席が残り少ないなら、入ってみてもいいだろう。この世界での人気アイドルにも、興味がある。
800円は、この世界なら8万円。そう思うとカナリ高いが、俺にとってはたった800円だ。
「入るよ」
「お客様、ご案内でーす!」
男が店の中に向かって叫ぶ。
俺が入って行くと、黒服達は一瞬驚いた表情。
「ただいまお席をご用意致します」
そう言って、何だか慌てている。やっぱり、王族だと思ったんだろう。
店内は普通に、壁際にボックス席のある造り。でも今はその間に客席が作られ、正面には2mほど高くなったステージ。