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ロリちゃん作品集 (一章読み切り式)
第13章 人気アイドルちゃん
ほぼ満席で、空いているのは後ろの方だけ。
俺が後ろへ行こうとすると、黒服が呼び止める。
「お客様、どうぞこちらへ」
一番前の端に置かれた椅子へ、促されて座った。
周りも俺が王族だと思っているのか、モンクは出ない。
少しして場内が暗くなり、ステージが始まる。
拍手の中出てきたのは、白いミニドレスのロリちゃん。それがセリナだろう。
ステージには電気のライトも使っていて、以前観た地下アイドルちゃん達より、明らかに待遇がいい。
挨拶をしてから3曲歌うと、アンコールに応えてもう1曲だけでステージは終わり。
呆気なかったが、俺の世界で人気アイドルのステージをこんなに間近で見ることは出来ない。
それも、ドレスの中はやっぱり生パンで、ターンなどして惜し気もなく見せてくれた。
セリナは俺好みの可愛さ。
白い肌に長い黒髪。目はパッチリと大きくて、黒い瞳が印象的。細見なのに頬だけが少しぷっくらとしているのは、ロリちゃんらしくていい。
ステージが終わると帰って行く客達もいたが、残った者はそれぞれボックス席に案内された。
黒服の持って来たメニューを見て一番高いボトルを頼んだが、200円。この世界にしても、高くはない。
「失礼致します」
黒服が連れてきたのは、さっきのセリナちゃん。
「失礼しまーす」
そう言うと、セリナは俺の隣に座った。
ボトルや氷などをセットした黒服が水割りを作って行くと、セリナがニッコリと笑う。
「なんて呼べばいいですか?」
「お兄ちゃんでいいよ」
「じゃあ。お兄ちゃんて、王族でしょ。お忍びで来たの?」
やっぱりみんな、そう思うのか。
「まあ、そこはね……」
俺は誤魔化しながら、食事のメニューを渡した。
「何でも、好きなもの頼んでいいよ」
「じゃあ、ジュースだけ。あんまり長くいられないの」
セリナに話を聞くと、客の席を順番に回っているだけらしい。
通りかかった黒服にジュースを頼み、取り敢えず乾杯した。
ステージではキラキラしていたが、近くで見てもやっぱり可愛い。
「セリナちゃんはいくつ?」
「11歳。去年始めたばっかりなの」
「それで大人気って、凄いね。やっぱり可愛いからかな」