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ロリちゃん作品集 (一章読み切り式)
第13章 人気アイドルちゃん
「定期公演は、今まで通り続けます。でもこれからは、あの付き人の言葉は絶対に信じないでください」
支配人室で、俺とセリナは支配人と話し合っていた。
「お願いします」
セリナも頭を下げる。
「その代わり、今日の出演料はいりません。次の公演からは、頂きますが」
俺の言葉に、セリナは隣で頷いていた。
「これからは、あなたが付き人になるんですか?」
支配人の言葉に、俺とセリナは首を振る。
「セリナちゃんが、ひとりで全部やります」
「そうですか。うちの店は、定期公演さえやってもらえれば問題ありません」
物分かりのいい支配人に、俺もセリナも安堵の溜息をついた。
「ここだけの話。あの付き人、以前からおかしかったですよね」
支配人が、少し声を潜めて話し出す。
「セリナちゃんを連れてくると、どこかの店へ遊びに行ったり。巨乳の店の常連だと聞きました。そんな店で、営業活動出来るはずがないのに……」
確かに。いくらセリナが可愛くても、ここみたいなロリータの店だから客が集まるんだろう。セリナがそのうち成長すれば、活動の幅も広がるだろうが。
「解りました。じゃあ、今回はこれだけで」
支配人が、セリナの前に千円札を出す。この世界の価値なら、10万円だ。
「いえっ、いりません。次から、貰うことにします」
セリナが首を振りながら言う。
「今回の出演料の5千円は、もうあの付き人に渡しました。これは、次の街までの足代です。馬車を使って、泊まったりもするでしょうから」
なんていい支配人なんだ。そう思いながらも、セリナの出演料がこの世界で50万円なんて驚いた。
以前はアキバの地下アイドルちゃんにハマっていたが、そんなに貰えるのは、テレビで人気があるレベルだろう。
同時に、この店への入場料が800円。この世界で8万円なのにも納得した。
その値段でも40席がほぼ埋まるんだから、セリナの人気は凄いんだろう。
8万円で40席なら、320万円! セリナに50万円払い、この世界では高い電気を使っても安いもんだ。
俺は、そんなコの処女をもらってしまった。
「では、また来月に」
支配人と挨拶を交わしてから、支配人室を出る。
「よぉ、セリナ。終わったか。次に行くぞ」