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ロリちゃん作品集 (一章読み切り式)
第24章 ショータイム (後編)
「……サクラちゃん。他の客に、チンポが小さいとか、言っちゃダメだよ?」
「うん。お兄ちゃんが、特別なんでしょ?」
その辺は、解っているらしい。以前のショータイムで、見てはいただろう。
「さてと。シャワー浴びよう」
「うん」
はしゃぎながらお互いを洗い合い、ソファーに戻った。
浴室では、水遊びをしている同世代に戻ったよう。
こんな時間が、ずっと続けばいい。そう思う時こそ、終わりが近付いた証拠。
「俺、帰らないと」
「えっ。んっ……」
淋しそうに俯いてから、サクラが抱き着いて来た。
「今度は、いつ来てくれる?」
「もう、来られないんだ」
何故か、サクラにははっきり言っておきたいと思った。
「俺は、修行みたいな感じで、色んな街を、回ってるから……」
「王族だから?」
サクラも、そう思っていたのか。
「ああ……」
「でもいつか、また来てね。サクラ、ずっと待ってるから。部屋に、来なくてもいいから」
頷くしか出来ず、俺は着替え始めた。
たった十歳のコだ。一年も経てば客も付いて、俺の事を忘れるだろう。忘れてくれた方がいい。
俺は翌日になれば、この世界で会ったコを忘れる事にしている。そうでないと、もう黒いシミには入れなくなってしまう。精神的に。
着替えたサクラに見送られ、店を出た。
俺はすぐに、サクラの元の店へ向かう。
さっき見たが、財布の中には三万円と数千円。これだけあれば、大丈夫だろう。
この世界なら、三百万円以上だ。
呼び込みを無視して店へ入ると、支配人を呼んで個室へ行く。
「さっきのコ。サクラちゃんを、買い取りたいんだが」
わざと、偉そうな口調で言った。この世界で、俺は王族に見える。
「サクラですか。借金も人気も無いし、別にいいですよ」
「え……?」
「但し、今月の給料は、出せませんよ?」
もう月の半ば。サクラにその分を渡してくれば良かった。
「どうぞ。犯そうと売ろうと、ご自由に」
支配人に部屋から出され、呆然としたままその店を出る。
売ってもいいと言っていたから、他の店に売った事にすればいい。
嫌な思いもした街だったが、俺は部屋へと戻った。
つづく