この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
ロリちゃん作品集 (一章読み切り式)
第28章  現実



 俺も幸せになりたい。
 前回マリアとリリアの件があってから、そう考えるようになってしまった。
 でも、俺には無理だろう。
 何もかも、平均的だと思っている。イケメンでもないし、高身長でもない。収入など、1人だから少しずつ貯金が出来るくらい。
 ベッドに横たわり溜息をついた時、玄関のチャイムが鳴った。
 訪ねてくるような友達はいない。付き合いは、ネットの中の野郎だけ。
「はい?」
「書留です。印鑑かサインを」
 その場でサインをして、郵便物を受け取った。
 書留など、何も覚えは無い。間違いかと思ったが、名前も住所も俺のものだ。
 封を切り、その場で固まってしまった。
 当たった!
 一応応募しておいた、アイドルグループ『エンジェル』のチケット。それも、一番前の特別限定席。
 最近メジャーデビューをし人気が出て、普段でもチケットが取りづらい。
 このグループは、短い衣装に生パンに近いような見せパン。それが話題になったのも大きい。
 推しは、去年加入した13歳の瀬戸由麻菜(せとゆまな)。加入してすぐに凄い人気で、アルバムではセンター曲もある。
 由麻菜は、俺好みのロリちゃん風。体は細いが頬だけは少しぷっくらしていて、大きな目に長いまつ毛。長い黒髪も堪らなく、実際の13歳より幼く見える。
 驚きが強くて、「やったー!」という声も出なかった。
 開催は、今週の土曜日。ロリちゃんの世界に行っている場合じゃない。
 憧れの由麻菜に会える。特別限定席は10席しかなく、ライブの後に個室で、指名したコと10分も話せる特典付き。警備員はいるだろうが、それでも2人切りのようなもんだ。
 思ってもいなかった朗報に、俺は土曜日までを楽しく過ごす事が出来た。


 いざとなると緊張する。
 特別限定席は思っていた以上にステージに近く、お互いが手を伸ばせば届きそうな距離。それに俺の指定番号は、ステージの中央前。
 本当はお菓子をたくさん買い、数十口応募しなければ当たらない。俺が出したのは、一口だけだった。勿論そのお菓子のCMには、エンジェルが出ている。
 ステージが始まり、いよいよ由麻菜のセンター曲。一所懸命サイリウムやウチワを振ると、由麻菜がニッコリと微笑んでくれた。


/592ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ