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ロリちゃん作品集 (一章読み切り式)
第35章  麻菜ちゃん怒る


 チャイムを押すと、麻菜の母親が出てくる。
 平日は仕事で忙しいが、土日は休みだと聞いていた。
「麻菜、どうしたの!?」
「あっ、寝てるだけです。このまま、部屋に運びますね」
「ごめんなさいね」
 部屋へ行き、麻菜をベッドに寝かせる。
 麻菜と打ち合わせした通りの事を言い、連れ回した事を謝ってから自宅へ戻った。
 何だか、今日の俺はネガティブだ。麻菜が離れていく事ばかり、考えてしまう。
 それでも両親と夕食を摂り、風呂に入ってから部屋へ行く。
 スマホを見ると、麻菜から。
 『お兄ちゃん、大好きだよ』、の後にハートマーク。
 『俺も大好きだよ』、と返した。
 すぐに返信がくる。
 『いつか、麻菜をお嫁さんにしてね。約束だよ』
 付き合っている時の戯言(ざれごと)かもしれないが、少しは安心した。
 幼稚園の麻菜と風呂に入っていてから、たった四年。それを思えば、高校生になるなんてすぐかもしれない。
 俺はベッドに転がり、ホッと溜息をついた。



 つづく


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