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萌のお姉ちゃん
第7章 離婚騒動決着の時〜幸せ手に入れて
「ただいま。」

インターホンがなった。


『おかえりなさい。』

玄関までいくと、


「外まででないでいいから!」

なんとなくわかった。つかつかつか。


お客さーん、お連れさんはどちらへ?」

タクシーの声。

やっぱり、家政婦の町子!

とてもうろたえている。


『アラー、今日から仕事しに来てくださるなんて!感動的だわ!』

高笑い。

下を向いている。


『あら、海外行ってきたの?うちの先生も、行ったのよ。同じタクシーで帰ってくるなんて、奇遇ねえ!』


『お昼は、あなたも一緒に食べていただくわ。楽しみだわ〜。』


お昼は出前をとった。お父さん、三兄弟と息子も全集合。

お通夜の始まりだ。

お父さん先生が口を開いた。


「あのな、志乃さん、こんなに傷つけてしまって申し訳ない。」

若先生はきょとんとしている。


「僕がいない間に何かあったの?」


「ひかる!お前この女と何年になる。」


「なんのことだか?」


「要するに啓の母が身ごもったときに家政婦を頼んだんだ。なあ、町子さん。」


「そこからこのサイテーな不倫関係が続き!もう20年以上。」


「で?常識的にハネムーンなら志乃さんとだろ!なんで町子といくんだ!」


「おまけに夫と別れているのに子供ができてる。私は志乃さんと協議の結果、DNA鑑定するつもりだ。」

そして志乃さん・・・


『私の心の傷はとても大きいです。
弁護士をたて、町子さんに損害賠償の請求をします。
額などは、弁護士を通してお知らせします。』


「いや、突然の話で、何をいっているのか・・・」

汗をふく。


「町子さんは、弁解できないよね?」

アキラが言う。


「さっきも同じタクシーにトランクのせて帰ってきてさ。」


「子供がインフルエンザ?お宅の子供は別れた旦那が育ててるでしょ。」

アキラがたたみかける。


「認めて町子と別れるならそれが一番だ。どうする?私にもプライドもある。」

お父さん先生は真剣だ。


「本当になんのことだか」

しらを切る。

町子の目を見てうながす。


「わ、わたしにもなんのことだか・・・。」


「町子さんのカバンからのぞいているフランス土産はなんなんだ?
インフルエンザなのに。」

町子は若先生の目を見て指示をあおいでいる。
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