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第8章 ☆お互いの真実 彩七編☆

「彩七、大丈夫か？」
先生が私の中から離れて顔を覗き込む。
「私、嬉しいの。先生とこうなれて…」
ちょっと涙ぐんじゃう。
「彩七…」
ぎゅっと私を抱きしめる先生。

「2人の時は先生って呼ぶのやめてくれよ」
「えっ、じゃあ、なんて呼べば…」
焦る私。
「優人って呼んでほしい」
「どう言う字？書くの？」
「…”優しい人”だ… 」
恥ずかしそうに言う先生。
「でも、名前負けだよな」
「何で？？」
「オレなんか全然…」
「先生は別に名前負けなんかじゃない。上手く表現できないだけだと私は思う。だって私には”優しい人”だもん」
「彩七…。オレの名前呼んでみて」
まっすぐな表情で問いかける先生。
「えっ!?ゆ、ゆゆゆ、ゆゆ…ゆゆゆ…！」
男の人を呼び捨てなんてしたことないから上手く言えないよー！
「優さん…でも良い？」
「今はそれで良い。でも、オレといることに慣れてきたらちゃんと名前で呼んでほしい」
「うん！」

先生…改め、優さん。
これからよろしくね。