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第15章 ☆ごあいさつ 彩七編☆

「初めまして、冴田優人と申します」
ここは私の家。
なんと！優さんが両親にあいさつに来たの。
もしかして凜さんに触発されたのかな？
私と優さん、両親が向かい合って座る。

「彩七の父です」
「母です♪」
私の家族は4人。
両親に私と妹。
父が43歳で母は40歳、妹は公立高校に通う1年生。
この時は友達と出かけてていなかったんだ。

「冴田さん、職業は？」
父が聞く。
「おいくつなの？」
次は母が質問。
「26歳、医者です」
「医者⁉」
2人ともびっくり！
そりゃそうだよね。
高校生の娘がいきなり医者の彼を連れてくるんだもん。

「どこで知り合ったの？付き合ってどれくらいなの？」
母が興味津々な話を続ける。
「1ヶ月くらい前にナンパに絡まれて困ってたところを助けてもらったの」
私は説明する。
ウソを言うのは心苦しいけど本当のことは言えない。

「なるほどね。彩七が好きなのは慧くんかと思ってたのに」
母がからかってくる。
「やだ、お母さん。それは小さい時の話でしょ」
「慧くん？」
優さんが私の方を向く。
「イトコの倉林慧くん。私より6つ年上で今年新社会人。小さい頃良く遊んでたんだ。麻衣ちゃんって言う双子のお姉さんがいるの」
「なるほど」
「彩七は小さい頃から慧くんや麻衣ちゃんにお世話になってたもんね」
母はニコニコ顔で優さんに説明する。