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週末の逢瀬
第4章 情事

「ごめん、ベッドいこう」と尚人が起き上がって私のことも抱き起こす。
二人で裸のままのろのろとベッドに移動し、布団に潜り込んだ。まだ冷たいシーツが火照った肌に心地よい。
後からきた尚人に名前を呼ばれ、顔を向けるとキスをされた。水が少しずつ喉に流れ込んでくる。
「おいしい…」
目で微笑んで尚人が自分も喉を潤す。じっと見つめていると「まだ欲しい?」と言って返事をする前に水を口に含んだ。
喘ぎ疲れた喉をひんやりと通り過ぎた水が、内蔵まで染み渡っていく。
セックスの後に口移しで飲まされる水がこの世でいちばん美味しい。
尚人が布団に入って私の首の下に腕を差し込む。私を抱き寄せる彼の胸に顔を埋めて、鎖骨にキスをする。
「会いたかった」と彼が呟く。
「うん」と答える。
「バックでするの忘れた」
「忘れたの?」くすくす笑って聞く。
「いや…久しぶりで持たなかった」
「言い訳かな?」
「まあね。明日するし」
「明日もするの?」
「当然。え、しないの?」
「…する」
二人で笑う。
そのままどちらともなく眠りに落ちた。

