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さらに近くてもっと甘い
第9章 プール大会?
はぁ……とようやく笑いが落ち着いた光瑠が息を吐く。
普段完璧に業務をこなし、全く隙を見せない部下が、服を着たままプールに浸かっているなんて、楽しくて仕方がない。
いい機会だからもっといじり倒してやろう──…
「どうだ……心地いいか、関根…」
プールサイドにしゃがみ込んだ光瑠は、挑発するようにして要に声を掛ける。
何も言い返さない要を見て、ニヤニヤを抑えられない。
逆に、そんな光瑠を見て要はイライラを募らせる。
このまま笑われっぱなしじゃ気が済まない。
水に浸かりながら腕を組んだ要は、スッと手を差し出した光瑠を未だ睨み続ける。
「泳ぎ足りないだろうが、そろそろ出たらどうだ?」
「…………」
「手を貸してやる」
「……結構です」
こんなにも笑われている上に、彼に手を借りるなんてプライドが許す訳がない。
「いいのか? 服が重くて自分じゃ上がれないんじゃないか?」
挑発をやめない光瑠。
要ははぁ…と溜め息を洩らして視線を外すと、心配そうに見つめる真希と目が合った。