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さらに近くてもっと甘い
第9章 プール大会?
そして、突然腕をグッと引っ張られて、慌てて体を立て直す。
「関根っ…お前───」
「どうせですから、社長も一緒に泳ぎませんか?」
「っ…何を言ってるっ……いいから手を離せっ…」
明らかに動揺している上司を見て要は再びニヤリと微笑む。
しかし、今のまま警戒されっぱなしじゃ、いくらこちらに引き込んでも意味がない。
要は、焦っている上司から、再び真希へと視線を移す。
先ほどと同じように、こちらを固唾をのんで心配そうに見つめている。
そして、要は光瑠が自分の表情を見ていることを横目でチラと確認したあと、大袈裟に目を大きく見開いて、はぁっ…!と息を呑んだ。
「真希さんっ……そんなに走ったら危ないですっ!!」
「………え…?」
突然そう叫び出した要に、ただ立っているだけの真希は首を傾げる。
一方光瑠は……
「なにっ…⁉︎」
要のワナだと気が付かずに、まんまと乗せられ、慌てて真希の方に顔を向けていた。