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さらに近くてもっと甘い
第9章 プール大会?


「関根──」



「なんでしょうか」




真っすぐと対岸を見つめた二人。


顔を見合わす事なく、真剣に会話を続ける。


何度も言うが、2人は服を着たまま……さらに『世界の有川商事』とまで謳われる大企業のトップ2だ。



「プライドが傷付くのはお前の方だ」


「……ほぉ」


「この際だ。どちらが上なのかはっきりさせておこう」


「何をおっしゃっているんですか。僕は副社長なんですから、社長の方が立場は上ですよ」



口角を上げた要は、身を沈めて肩まで水に浸かる。




「能力は……僕の方が上かもしれませんけどね」


「……後のお前のために、今の言葉は聞き流してやる」




同じように、光瑠も肩まで水に浸かる。



「ヨーーイ!」




隼人の言葉を聞いて、大きく息を吸い込んだ二人。




「ドンっ!!!!」



ザバっ!!!と水しぶきが上がる。



炎天下。



有川邸のプールにて……



大人げない美男子二人の競争がスタートした。



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