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さらに近くてもっと甘い
第9章 プール大会?
決して恵まれているとは言えない境遇の中、どんな事にも愛花は一生懸命取り組んでいる。
初めての事ばかりでいっぱいいっぱいだったはずの高校生活も、手を抜くことは一切していなかった。
そんながむしゃらな生活の中でも、自分のやりたいことを見つけて、今も夢に向かって毎日頑張っている。
そんな愛花を尊敬しているから……
それに…
────────家族って素敵だね……
以前、家に呼んだ時の愛花の言葉が忘れられない。
「……なんか…そういう次元じゃねぇっていうか…」
「え…?」
「……そりゃ…俺も男だし…ヤりたくない訳じゃねぇけどっ…」
……というか、大変ヤりたい。正直頭の中がそればかりの時もある。のだが……
「全然優先順位上じゃねぇし……」
「………へぇ…」
浩平の呟きに、亮が目を丸くしながら答える。
「なんか……愛花ちゃんて…幸せだよな…」
「……なんだよ急にっ…」
「俺も梨子の事、もっと大切にしよ〜」
突然そんな事を言い出す亮に、浩平は再び顔を赤らめながら、プールへと歩みを進めていた。