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愛しい記憶
第12章 新生活(回顧)




「あっ………」



「っ………はぁっ…」




強引に引っ張って、自分の都合で腰を振った。



俺が与える刺激に、楓は淫らに鳴いて身体をくねらせている。



いくら快感を貪っても頭は冷静で心が満たされない……





こんなことになるくらいだったら、一生気持ちを包み隠しておくべきだったのだろうか。



そうだとしてもきっと俺の世界は暗闇のままだった。



一瞬でも幸せな気持ちを味わうことが出来たことに、感謝するべきなのだろうか。



分からない。



どうするのが正しかったのかなんて────








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