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愛しい記憶
第5章 愛しい記憶
「どうしたの……?」
「分からない」
「………なにが…?」
「分からないけど…マミのことを」
込み上げてくる想い。
それは自分では止められない。
「うん……」
「愛してるんだ───…」
躊躇わずに気持ちを吐いた俺は、マミの頬に触れた。
マミは、驚くかと思いきや、そんなそぶりは一切見せない。
それどころか優しく微笑むと、俺の首に腕を回した。
「知ってるよ…」
「────…」
「ちゃんと、私、分かってる」
目を瞑ったマミ。
吸い込まれるように、唇を重ねる。
冷たくて弾力のある唇。
重ねるだけでまるで化学反応でも起こしたかのように身体が震えた。