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愛しい記憶
第2章 断片


部屋の中に入ると、彼女はテーブルの上にビニール袋を置いた。





「……どう?」




コートを脱いだ彼女は、それを椅子の背もたれに掛ける。




どう、とは、一体どういう質問なのだろうか。




「なにが……?」



「………えっと…」




再び怯えたような視線を向けられて、俺はわざと視線を外した。




「体調……どうなのかなって…」



「ぼちぼち……かな」



「………………」




押し黙った彼女。



俺は気にせずに、自分のベッドに腰掛けた。









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