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愛されたいから…
第7章 南郷の自宅
俺の言葉に嬉しそうな顔をした南郷さんが俺の手を引いてリビングに連れて行く。リビングに入り俺は

『すげー…。』

と感激するように言っていた。それが俺の南郷さんの家の最初の印象だった。

かなり広いフローリング貼りのリビングの壁一面が本棚になっていて、その壁一面にはありとあらゆる本が埋まっていた。それでも更にまだ何冊か本棚に入り切らない本が木で出来た椅子の上にも高く積み上げられている。

『散らかってて悪いな。イルマが来るから少しは片付けたんだけどな。』

と照れくさそうに南郷さんが言って来る。ふと俺が見た目線の先には本棚の横の小さな机の上にあったパソコンが起動したままだった。俺がそれを見ると

『こら、見るな。守秘義務があるだろが。』

と言って南郷さんが俺の背後から俺の目を大きな手で塞いで来た。

『他の先生の?』

『他の先生の販売企画書だ。連休明けの会議用の資料だから、お前は見たらダメなんだ。』

そう言って笑いながら南郷さんがパソコンの電源を切っていた。本当に連休中は仕事してたんだ…。そんな南郷さんを凄いと俺は思ってしまう。

『これ、お土産です。』

と箱根の土産を南郷さんに渡してから俺は本棚の一角に目を取られていた。俺が好きな画家の作品集が何冊かあったからだ。

『この作品集、俺も持ってます。南郷さんも好きなんですか?』

と俺は聞いていた。南郷さんは少し微妙な顔をして

『嫌いじゃないけど…、どうやら俺が好きな画家先生がその画家を尊敬しているらしくて筆使いやタッチが似てるんだ。』

と俺に言う。

『南郷さんが好きな画家は?』

『ちょっと変わった画家で俺はまだ一作品しか見た事ないけどな。』

とか言って来る。それはまた随分作品数の少ない画家だな…。そんな事を俺は考えてしまう。そんな俺に

『ちょっとおいで、その作品を見せてやる。』

と俺の手を引いてから、さっきの玄関からの廊下の奥の部屋へと南郷さんが俺を連れて行く。そこは南郷さんの寝室だった。

基本的に黒をベースにした落ち着いた感じの部屋の壁を南郷さんは指差してから俺に

『何故、一作品で終わったんだ。如月 イルマ先生?』

と俺に聞いて来た。その壁には俺が知っている絵が飾ってあった。
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