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埋み火
第1章 忍び火
 テレビの明かりだけになると博之はまた隣に座り直し、霧子の紺色のブラウスのボタンをひとつずつそっと外していく。

 博之も緊張しているが、霧子は霧子で脱がされるのがまだ少し恥ずかしいため目を合わせないように視線を下に向けると、さっきしつこく触っていたチノパンの股間がますます硬く張っているのがまた目に入る。

 本当は霧子も博之の服を脱がせたりもっと自分から大胆に愛撫をしてみたいが、それもまだ恥じらいがあるので、さっきのようにズボンの上から少し触るのが今は精いっぱいで後はだまって脱がされた。

 飾り気はないものの清楚な色気を醸し出すブラウスの中から白い肌と薄いピンクのブラジャーが出てくると、博之は霧子の首筋や肩にくちづけながら背中に両手を回しホックを外しにかかる。

 博之は少しホックをいじった後、やっと外してふるふる揺れる乳房をあらわにしてやり、ブラウスとまとめてサイドテーブルの上に置く。


「早く外せるようになったね」

「慣れねえわ」


 初めてセックスした日は、興奮して押し倒したもののなかなかホックを外せず「あれ、あれ」と霧子をうつぶせにしたままぶつぶつ言いながら奮闘した。

 しかし惚れてしまえば何とやらで、女の下着を脱がし慣れているよりよほどいいと霧子は思うのだった。
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