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aeternitas
第2章 ─永遠の籠─
朝の光がいっぱいに差し込む部屋で、レイナは深い夢から覚めた。
「ん…よく寝た」
眠りすぎたせいで、体は浮遊感に包まれ、視点も定まらない。なんとかベッドから這い出ると共に現実に戻される。
「私、迷ったんだ…」
思考は一気に巡り始める。刹那、ドアをノックする音が聞こえ、レイナは小さな返事を返した。
「おはようございます」
困惑するレイナとは反対に清々しい笑みを浮かべたエリオが部屋に入ってきた。片腕には見るからに高そうな赤茶のドレスを抱いている。
レイナが床に座り込んでいるのを後目に、カーテンを束ねるとクスッと微笑んだ。
「髪が乱れてますよ」
レイナは顔を赤くさせ、髪を撫でた。恥ずかしくてエリオと目を合わせられなかった。
「そうそう。よければお着替えください」
先程抱えていたドレスをベッドにふわりと置いた。
「あ、ありがとう…ございます」
レイナの礼を聞けば、エリオは気をきかせたのか、部屋から出ていった。