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aeternitas
第2章 ─永遠の籠─
「これでいいのかな…」
発せられた呟きには勿論返答なんて返ってこない。
鏡に映る自分の姿は何だか不思議な感じで。顔を隠せば人形のようだ、と思ってしまう。
髪は乱れているが、黄金の色とドレスの赤茶がいいコントラストを生んでると鼻を高くする。
レイナが選んだわけではないのだが。
当然それに合わせようと洒落け付いた女は思う。
(髪型もどうにかしなきゃ…)
部屋の片隅に置かれたドレッサーを見つけその前に座る。髪をとかそうと色々漁ってみたが櫛など必要な道具は見当たらなかった。
困ったような顔をしているとノックの音が聞こえ、驚きとともに上擦った声を上げてしまう。
「レイナ様、入ってもよろしいでしょうか?」
「あっ、…はいどうぞ!」
入った瞬間にめに映る慌てながら必死に手櫛を通す少女。それを見てエリオはクスリと微笑んだ。
「おやおや、大変そうに。…私にお任せを」
そう言ってエリオは部屋を出た。かと思えば数分の内に戻った。
どうやらメイクの道具をとってきたようだ。