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記憶の彼方に眠る恋
第4章 再会
拓麻の母が、特に紗友莉の態度を不審がる様子も見せず、平然と答えた。
「私の知る限り、そんなことはないよ。あなたたちは幼なじみで、仲の良い友達だったと、少なくとも私は思っているよ。そうよね、紗友莉ちゃん?」
「あ、ええ、うん……」
紗友莉が頷くと、拓麻が「そっか」とポツリと呟く。
拓麻の母は、表情に出ている期待感と希望を隠そうともせず、やや大きめの声で言った。
「でも、事故後の拓麻がこんな反応を示すのは初めて! 望未(のぞみ)さんに会っても、素っ気ない態度で『知らない』とか言ってたのに。ねぇ、拓麻の部屋で、二人で話してくる? もしかしたら、記憶を取り戻す手がかりが見つかるかも!」
すると拓麻もなぜか、元気が出てきたらしく、勢い良く立ち上がって言った。
「じゃ、そうする。紗友莉、二階へ行こう!」
そのとき、拓麻の手から何か小さな物がこぼれ、テーブルの上へと落ちた。
「私の知る限り、そんなことはないよ。あなたたちは幼なじみで、仲の良い友達だったと、少なくとも私は思っているよ。そうよね、紗友莉ちゃん?」
「あ、ええ、うん……」
紗友莉が頷くと、拓麻が「そっか」とポツリと呟く。
拓麻の母は、表情に出ている期待感と希望を隠そうともせず、やや大きめの声で言った。
「でも、事故後の拓麻がこんな反応を示すのは初めて! 望未(のぞみ)さんに会っても、素っ気ない態度で『知らない』とか言ってたのに。ねぇ、拓麻の部屋で、二人で話してくる? もしかしたら、記憶を取り戻す手がかりが見つかるかも!」
すると拓麻もなぜか、元気が出てきたらしく、勢い良く立ち上がって言った。
「じゃ、そうする。紗友莉、二階へ行こう!」
そのとき、拓麻の手から何か小さな物がこぼれ、テーブルの上へと落ちた。