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私の結婚式前夜
第3章 ラブホ
「夏芽さあ、シャワー……?」

 お兄ちゃんがバスルームを指差す。テレビでしか見たことのないシチュエーションで、胸がドキンとなる。

 バスルームは部屋の入り口から入ると左側の壁の所にあって、キレイなステンドグラスのような模様のパーティーションで区切られてる。私はその裏に立ってお兄ちゃんを見た。細かい飾りガラスがモザイクのようにキラキラとキレイだった。

 お兄ちゃんは目を丸くしてパーティーション越しの私を見ている。

「う……うん……でも、恥ずかしいから見ないで……」

 そこで私は着替えることにした。

「ああ……、見ないよ」

 お兄ちゃんは目を閉じてくれた。




 アメニティの歯ブラシで歯を磨く。ペーパーミントの香りが口いっぱいに広がる。

 シャワーで身体を念入りに洗った。バスタブにお湯を張りながら……。
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