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第14章 てい付気に恋のこ 章61第
ニコリと微笑んだ男は、桜の方へ視線を移した。
「では、“ごゆっくり”」
「………はい…?」
めちゃくちゃ物分かり…というか勘のいい男だな。
そんな事を思っていると、男が振り返って、さっきのヘンテコな七三男の肩を叩いた。
「臨時休業だなんて、関根さん、今日はついてないですねぇ」
「なんだその言い方は」
「いや、だって……ねぇ?」
「真希さんが無事だったんだ。それだけで今日は呼ばらしい日だよ」
「またかっこいい事言っちゃって」
そう会話して去っていく二人の背中を呑気に見つめている桜を眺める。
なんか考え込んでるが……
こいつ俺が隣にいるの忘れてねぇか?
てか…
色々と途中だったんすけど……?
「きゃっ…」
俺は何も言わずに桜の腕を強引に引っ張って店の中に入った。