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いつも隣に
第2章 春




「何弱気なってんの!ダメだよ!」




彼女はいきなり立ち上がり腕組みをしたまま私を見下ろした。




「いい!ずーっと好きだったんでしょ?好きな相手が1度や2度取られたくらいで諦めるの?諦めきれるの?諦めきれないから、そうやっていつまでたってもウジウジウジウジして。想ってるだけじゃ伝わんないんだよ?自分の気持ちは口に出さなきゃ相手にはずーっと伝わんないんだから!」




私を指差し部屋中に響き渡る声を出す彼女。


確かにそうだ。
彼女の言っている事は正論。
分かっている、分かってるけど大人になるにつれ素直に言葉に出せない自分になっていった。


でも、言わなきゃ伝わらない。
それは何度も自分に言い聞かせてる言葉だった。






「そうだね、言わなきゃ伝わらないよね。」


「そうだよ。」


「でも、最初は会って話しかける事くらいしかできないと思う。」


「うん、良いんじゃない?最初はそれで。」





優しい笑顔で私の前に座り手を握ってくれる。





「頑張ろう。私も応援するから。」





これから彼女と2人、恋愛のリハビリをしていく事になる。


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