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いつも隣に
第2章 春

私は啓の事を彼女に話した。
でも、幼い頃の約束だけは言わなかった。
それは啓と約束した2人だけの大切な約束だから。
「そうだったんだ。なんか良いね!」
「え?」
「だって幼馴染みが初恋相手って少女漫画みたいじゃない?私、そういうのすっごく憧れてたんだよね。」
「そうなんだ…。」
私は苦笑しながらも、そんな少女漫画のように胸キュン・ハッピーエンド物語とは程遠い現実だよ。
そう思いながら彼女の言葉を聞いていた。
「でもさ、啓くんだっけ?その彼も私達が行く学校にいるんだよね?」
「うん」
「じゃ、会えるじゃん!」
「いや、でも…。」
そんな簡単に言われても困る。
私も本当は会いたい。
でも会えなかった分すごく怖い。

