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いつも隣に
第3章 再会




「え?海ちゃんも音楽学部だったの?」


「そう、私はピアノ専攻なんだけど皐月は?」




昨日の夜、皐月から「ねぇ、そろそろ名字じゃなくて名前で呼んでほしいんだけど。」と言われ、最初はぎこちなく呼んでいたが何度も何度も名前を呼ぶ練習をさせられ、今ではもう身内のように普通に呼べている。




「私はね、管楽器専攻。中学・高校と吹奏楽部でフルートしてたからそれで少しでも極めようと思って。」


「そっか、皐月フルート似合うもんね。」





すると皐月の顔がパーッと明るくなり、フルートケースを両手で持ち私に顔を近づけると至近距離で満面の笑みを見せた。





「でしょ!私ねフルート大好きなの!小学生の頃から中学生になったら絶対フルート吹くんだって決めてたんだ。音も綺麗で清楚って感じがして。」


「そ、…そう。」





皐月はフルートの話に浸りながら、私の横でフルートケースを抱き締めスカートをなびかせながら軽く回ったりと、自分の世界に入り込んでいた。



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