この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
いつも隣に
第2章 春
大学の入学式が終わり、この春から一人暮らしを始めたアパートへ戻る。
桜の花が満開に咲き、風が吹けばヒラヒラと花びらが散る。
大学の近くの公園を通りかかると、そこでは何やら言い争いがおこっていた。
巻き込まれないようにと歩みを止めず歩く。
横目で見るとスーツ姿の男女2人が言い争っていた。
もしかして、うちの大学の生徒では?と思ったが。
入学式早々喧嘩とはご苦労様です。
アパートに着きスーツから私服に着替え、近くのスーパーへ買い出しに行こうと思っていたが、またあの公園を通らなければいけないのかと思うと中々足が進まない。
「はぁ…。」
軽くため息をつく。
どうか、もう2人共いませんようにと心の中で願う。
そして再びアパートの部屋を出ると、そこには先程公園で言い争っていた女性の姿があった。