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キミを愛シテ溺れてる
第5章 *キミを愛シテ溺れてる 3

その行動を起こした次の日から風子は自然と笑うことが多くなった。

悲しそうな表情も消えて、小学生の頃に見た明るい姿に戻ったように見えた。


「最近ね、颯太が学校で話し掛けてくるようになったの。すれ違った時とかに何か言われるんだけど、聞き取れなくて――」

いくら味方になってくれたとは言え、颯太は恋のライバル。

声を掛けられたことを風子が嬉しそうに話してくるからなんだか胸の内がモヤモヤする。


「颯太のことはもういいよ。……好きなの?」

分かっていても、つい意地悪を言ってしまう。

俺の方が好きだって言ってもらいたくて……。


「ううん。私の好きな人はソラだよ」

望んだ答えが返ってきて、顔が急に熱くなり口元が緩む。迷いなく俺を選んでくれる風子が可愛い過ぎる。

元気にも見えるし、伝えるには今がチャンス。


「なあ、風子。言いたいことがあるんだけどさ」

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