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ずっと傍に……
第31章 進むべき道…
「それに、今の生活は全て友紀也くんの残してくれたお金だ。それに甘んじてはいるが…ずっとこのままではいかんだろう。全てを自分の力で賄えとは言わないが、お金を稼ぐ努力もするもんだ。違うか?」
「分かってますけど…」
パパの説得に相槌を打ちながらも、ママははっきりと首を縦に振らなった。
そして、友也との生活を友紀也の遺産で過ごしていることに良い顔をしていないことも分かった。
友也を産むと決めた時にもめた原因の一つでもあったから仕方がない。
「なぁ…陽葵はどうして教壇に立ちたいと思ったんだ?教育学部に行く理由は友紀也くんの力になりたいからで、そんなに教壇に立ちたかったのか」
パパが不思議そうに聞いてきた。
パパが不思議がるのも無理はない。
友也がお腹の中にいると分かる前から教師に…教壇に立とうと思っていたことは話してなかった。
話せる雰囲気でもなかったし、数年前までは連絡を取り合ってもなかったのからパパたちが知らないのも無理はない。